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玉子煎餅ノ夜

雷と晴間がドラスティックに交錯する古都の空。
そんな空のもと、今年の祇園祭はピークに。

そんな今日の日中、札幌と名古屋からのお客様が
工房にお越し下さり、楽しく呑友の契りを。
(まろさん、ビュゼ開けちゃいました、ごちそうさまです)
やっぱり呑み喰いが好きな方と話すのは楽しく、忘時の後悔。

宵山へと向かわれるお客様を見送ったあと、
やはりウズウズして、夜7時を過ぎて、結局追いかけるように街中へ。
(むーさん、どこかですれ違っていたかもしれません)

夕立後の涼風のせいか、山鉾の灯りは澄み、
人ごみで蒸す路上とは対照的。
でも、小さな路地へと一本入ると、祇園祭りならではの
民家のお宝公開が楽しめ、キモチ豊かに歩ける。

そのお宝と提灯を肴に祭り屋台を巡る。
なかでも「たまごせんべい」という食べ物を
初体験できたことが、今夜の収穫。
えびせんべいにソースをたっぷりぬった後、
天かすを散りばめ、ハート型の目玉焼きをのせ、
マヨネーズをかけて下品に頬張る。
なんともチープなこの食べ物にウキウキしながら
ほろ酔いで楽しむ宵山の夜。
祭りはいいなあ。


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土耳古ノ血ヲヒク阿波男

トルコから来ている留学生の下宿に招かれ、
彼の作る極上のパスタを手繰る七夕の夜。

おっ?
いつもめっちゃ凝ったトルコ料理をご馳走してくれる
彼にしては、今日の料理は具も見た目も実にシンプル。
味付けもオリーブオイルと胡椒のみ。

だがしかし、これが、センスというものか。
そう、高い素材や凝ったことをしなくとも、
素材そのものの味、そして具材のバランスが活かされた調理に
はっとさせられる。
チーズがトマトを、ニンニクが全体を、それはうまく引き立てる。
グァバジュースと氷、レモンをミキサーして作ってくれた
スムージーも、商品の領域。

この様々なものをバランスよく組み合わせるという能力は、
彼のハーフ(トルコと徳島)という境遇がもたらす業だろうか。

そして、お互いの故郷の話が何よりの肴となる。

正直に、最初に日本に来た時の辛さを話してくれる彼。
両親の住む遠いトルコを離れて生きていく道を選んだ
不安や寂しさを抱えながらも、頑張って生活している
その姿に、いつも感心させられ、自分の身も正される。

お互いに、故郷や家族を誇りにがんばろう。
牽牛と織女は、故郷の空でも今日、逢ってるはずだから。


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友ヨ

季節で着衣を替えるのと同じように、
今日の気持ちで盃を替えるのもまたゆかしい。
そして、もしそこに特別な思いの籠った盃があれば、
晩酌という「浸る」時間はより深く。

同じ道を志した同志の盃が、
そう、それぞれが「酒」への思いを込めた轆轤が、
やっと一ヶ所に揃った。

サイズや風合、表現に、その男がでる。

じっと探るように静かに呑む男。
喋りまくって量を呑む男。
軽くあしらうように呑む男。

自分の仕事や人生への不安を抱え、
同じ夢に向かっている青春の時。
一緒に過ごす、眠れない夜、眠り過ぎた朝。
そしてやはり、酒を呑みながら、ヤキモノを作ることの
喜びを実感したあの時があったから、今の自分がある。
「友」がいることに改めて感謝。

岡林信康が静かに唄ったあの曲を思い出す。

友よ 夜明け前の 闇の中で
友よ 戦いの 焔を燃やせ

さあ、明日も窯を焚こう。


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