酒サムライ from ニューヨーク

この秋、ニューヨークから海を渡って、
ひとりのサムライがやって参りました。

サムライの名は、Timothy Sullivan(ティモシー・サリバン)
腰に差すのは、刀よりも切れ味抜群の日本酒なり。

ティムさんのお仕事は、ニューヨークでの日本酒コンサルタント
先月、下鴨神社で行われた「酒サムライ」イベントに
参加するために来日されました。
「酒サムライ」は、全国の若手蔵元で組織する日本酒造青年協議会が
日本文化と日本酒を世界に発信していくべく結成した団体。
毎年、日本酒の発信に貢献している方に
「酒サムライ」という称号を叙任していて、
ティムさんは、その「酒サムライ」のおひとりなのです。

今宵堂を訪れてくださったティムさんと、心地よく盃を交わしながら、
ニューヨークでの日本酒ブーム、日本食レストラン事情など、
驚きながら話を伺いました。
外大卒の日本酒好きのお客さまという助っ人もお越しいただき、
うれしい酔いが深まります。
料亭が名を連ねる京都ではありますが、
この夜、私たちがティムさんをお連れしたのは、
昭和の名残が漂う、京都の銘大衆酒場でした。
名もない酒と、おでんや焼鳥といった庶民の酒肴でのささやかな宴は、
ニッポン人の「呑む」憩いの場所。
ティムさんの「オヤジがいっぱい!」発言に笑いながら、
日本酒BAR「あさくら」さんへと梯子酒でした。

ティムさんとのお話の中で、私たちが感じたのは、
ニューヨークにおける日本酒とは、かなり「よいお酒」、
いうなれば、高級酒なんだということでした。
それは、ヨーロッパで水のようなプライスと感覚で呑まれるワインが、
日本ではステイタスに代わることと同じかもしれません。
しかし、日本酒を楽しみ方は、ピンからキリまで。
日本の文化を丸ごと楽しもうとするティムさんの
これからのアプローチも、とても気になるところです。
しかも、この冬、酒造りで蔵入り予定とのこと!
また一歩、サムライは日本酒道を邁進されるのですね。

私たちは、日本の酒器がお酒を呑むひとときの中で、
実用品として、異なる文化を持つ人々に愉しんでもらいたい・・・
小さなサムライの大きな夢が、むくむくと膨らみます。
いつか、ニューヨーク。
小さな酒器を片手に、行ってみたいでござる!

※ Timさんが書いてくださった今宵堂のレポートはこちらです!





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