下町のナポレオン

ナポレオンなんてお酒を知らなかった
幼い私は、この焼酎のどこに
あんな偉人らしさがあるんだろう・・・
と不思議に思っていました。

父の晩酌は、いつもこの焼酎でした。
亭主関白の父が、自分で買ってきて、
お湯割を作って、ひとりで呑む。
ひと仕事終えたその姿は、
とてもくつろいで見えました。

いいちこ」は、私にとって、
そんな風景の中のお酒です。

当時、まだ友達だった夫の部屋に遊びに行った時、
「iichiko」の大きなポスターが部屋に飾ってありました。
このデザイナーは、大学時代の恩師であったこと、
駅員さんに頼んで、ポスターをいつももらっていること、
5年前、彼はうれしそうに話してくれました。

先日、仕事の合間に、大阪で開催されていた
「iichikoのポスターとデザインワーク展」に
夫と二人で行ってきました。

150点の原寸大のポスター。
一枚の写真。ひとことのコピー。
広告の原点が、そこにありました。

デザイン畑で育った夫の、最愛の広告は、
無粋な父のくつろぎの風景につながります。

なんだか、父達に贈る酒器を作りたくなりました。

080421

10件のコメント

  1. >比佐さん

    「いいちこ」は、面白いお酒だなーと思います。
    ガツンとしたデザイン広告だけど、
    呑む人はおっちゃんばかり。

    私達も焼酎は、あまり呑まないのですが、
    「いいちこ」好きなんです。
    繋がりを感じるのかもしれませんね。

  2. 忘れろと、空。
    いい言葉ね!! いただきっ!!

  3. >吾亦紅さん

    いちばん心に残ったポスターを載せてみました。
    連くんのうれしそうな顔が、うれしかったです。

  4. 懐かしいなあ。
    このポスターが山形の街中で観られないのが残念な気もするけど、
    考えてみたら、山形は日本酒がまだまだ強いしなあ。

    オイラは酒なら大概OKなんだけど。むはは。

  5. >てつやさん

    いいポスターですよね。
    東北は、やっぱり、日本酒文化ですよね。
    私達も「いいちこ」だけは、特別な感じがします。

    てつやさんの酒呑み度は、この目でしかと拝見しましたよ。
    新酒の季節、楽しい晩酌を。

  6. >てっちゃん

    久しぶりにあのクラスの匂いを思い出しました。
    デザインするとはどういうことか?
    ものを作ることはどういうことか?

    若いときに、あの学校で学べたことを嬉しく思うよ。
    自分の奥さんとそんなことを話した日でした。

  7. 毎回毎回、ポスターもCMも楽しみにしています。
    はるか昔に感じていたものを思い出させてくれますね。

  8. >むーさん

    ロケ地は、ほとんど海外なのですが、
    なぜだか懐かしいんですよね。
    コピーが、その時の自分に、どきっとしたりする時が
    あったりします。
    僕は烏丸線の地下鉄の事務所に頼んでよくもらっていました。

  9. >むーさん

    そうですよね、
    次が楽しみなんですよね。

    お酒のポスターは、懐かしさや淋しさが
    少し漂うものが、いいですね。

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