旅して、愛して

山形での展示会「山形蕎麦猪口物語」の在廊期間も終わり、
私たちは宮城県の「松島」へ向いました。

きっかけは、ホテルの朝刊で見つけた
「景勝地・松島 遊覧船再開」の記事。
津波の被害が少なかった松島は、
GWに向けて、必死で再開に励まれたとのこと!
地元のみなさんのがんばりに、じーんと感動した私たちは、
それでは観光を楽しませていただかなければ!と
張り切っていざ松島へ。

電車とバスを乗り継いで辿り着いた海辺の街は、
思い掛けないほど盛り上がっていました。
松島にて初めて食べた宮城の「牛タン」!
「牛タン」ってこんなに分厚いものだったんだ!
あまりにも有名だから食べる機会がなかったのですが、
いえいえこれが、旨い!そして意外と安い!
「牛タン」だけに舐めるべからず!

松島は、俳句に詠われたそのままの美しい場所でした。
いろんな思いが込み上げましたが、
今は「この景色を楽しむことが大切」と、いざ遊覧船へ。
ウワサのカモメへのエサやりに挑戦すると、
これがまたものすごいエンターテインメント!

カモメの生態がはっきりとわかるような至近距離での
触れ合いに、景色を見に来たのかカモメを見に来たのか
わからないくらい楽しみました!

夕暮れの瑞厳寺をのんびりと歩いて、
静かな時間を過ごすと、
やっぱりお腹が空いてきます。

さあ、夜の仙台・国分町へ。
お目当ては「一心加減燗」さん。

朗らかな店主・ともさんは、相変わらずの満面の笑み!
震災の当日も営業を続けたツワモノでいらっしゃいます。
灯をともして、暖簾をかかげることの大切さを、
ふわりと話してくれたその姿に、
東北の方の芯の強さを感じました。
山形の展示会にも来てくださった、
素敵な一心さんのお客さまとも
ご一緒させていただきながら嬉しい夜でした。

名物のお刺身のつき出し、
見たことないくらい豊かな山菜の天ぷら、
めでたい魚「吉次」の塩焼きで、
宮城のお酒が、すいすいと染み込んできます。

呑む幸せ、そのひとときを与えてくれる場所が、
今までと変わらず、そこにあること。
ともさんの「呑み屋にできること」、
存分に楽しませていただきました!

翌朝、仙台は新緑のほころぶ晴天。
東北の拠点とも言える、仙台駅は大いに賑わっていました。

この震災について、私たちは大きなことは出来ません。
だけど大好きな東北の「何か力になり続けたい」と願っています。
そして、この松島の観光を通して
ひとつの案を、私たちなりに見つけたように思います。
それは「東北を旅して楽しむ」こと。
味覚も景色も、酒場も人も、東北はとても豊かな土地です。
関西に住む私たちが知らなかった素敵な場所や
美味しいものがたくさんあります。

大変なことは、正直長く続けるのは難しいかもしれません。
でも、旅して楽しむ=「観光する」ということならば、
やろうと思える支援になるかと思うのです。
私たちは、少しずつでも「楽しみながら」、
東北の素敵さを感じ、綴り、長く応援してきたい、
そう小さく誓って、仙台を後にしました。

3件のコメント

  1. 連君、りえさん、東北を楽しんでくれてありがとうございました。
    お二人が行く少し前に、私も松島水族館に行きました。
    その頃はまだ、足元に津波の名残があり、悲しくなりましたが、
    いつまでもそう言ってばかりもいられませんね。

    沢山の人が、一人一人、できることからやっていくしかありません。
    幸せな「普通の暮らし」が戻っていけば、
    東北のステキさも戻ってくると信じています。

  2. >shibuさま

    shibuさん、山形の展示会まで訪ねていただき、
    こちらこそ、本当にありがとうございました。
    ギャラリーの方も、懐かしく、とっても喜んでいらっしゃいました!

    松島水族館、時間が足りず立寄れませんでしたが、
    大学のみなさんにとっても、思い出の場所なのですよね〜。
    海岸通りのお店も、傷跡を残していましたが、
    たくさんの方が、訪れることを願っています!

    東北のステキさ、私たちも、もっと感じて広めていきたいです。
    私たちも、小さなことをできる一人でありたいと思います。
    そして、いつかshibuネエさんに会えますように!

  3. shibuさま、今回は会えずに残念だったけど、
    また東北には遊びに行きたいと思ってます!

    今回はいろんな人の話をきいて、
    感じること色々でした。
    故郷のひとつである東北を
    また大事に思う気持ちが強くなりましたよー。

    がんばって!とは簡単に言えることだけど、
    ぼくたちはゆっくり長く応援したいと思います。
    (あまり見えない形で申し訳ないけど!)
    しっかりと頼もしいお母さんしてください!

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