新井薬師前「和酒の店・杉玉」


初めて降り立った西武新宿線の「新井薬師前」。
なんとも懐かしい趣の商店街が駅前から延びるこの街。
まだ酔いもない夕刻に、この商店街を通り抜けて、
地元のシンボル、薬師様にお参りするのもまた一興です。
※ 写真をクリックすると、大きい写真が表示されます。

今年開店したばかりの「和酒の店・杉玉」さんの店先には、
呑兵衛を惹き付ける酒林がふわり。
小さな空間にすっと奔る明るく静かなカウンター。
辿り着いた嬉しさに任せて、
まずは三種の利き酒セットをいただきました。

「杉玉」さんで呑めるお酒は、
天野酒(大阪)・北信流(長野)・三芳菊(徳島)・蒼空(京都)
の四銘柄を軸に絞られています。
それぞれの銘柄毎に何種類かのスペックを用意されていて、
三種の利き酒セットは、その中から好きなものを選ぶことができます。
三つを違う銘柄にしてもよし、
ひとつの銘柄から米違いを三つ選んで呑み比べるもよし。
この「呑み方を自分でクリエイト」するのが楽しいですね。

ふと棚を見ると、なんだか色のついた液体が。
前の四銘柄の他にも、秘密の古酒も面白く並んでおり、
呑み手の心を妖しく誘います。

肴は、酒粕スープのお通しに始まって、
ゆで卵のピクルスカレー風味、自家製チーズの塩辛、
鴨の西京漬け・・・と粋な組合わせで並びます。

私たちも何度か呑んで、
とっても不思議なお酒だと思っているのが徳島の「三芳菊」。
まるでミックスジュースのような味わいのお酒は、
日本酒が苦手な方にも、
「ジュースだよ」と言って騙して呑ませたくなっちゃいます。
ワイングラスだとなおさら愉しいのですよね。

そして、こちらの熱燗では、ちょこんと銀の帽子をかぶった
今宵堂の「蓋徳利」が登場いたします。
蓋を開けるとほわっと広がる酒の香り。
幸せを詰め込んで、自分の前に置いて眺める酔いの時間です。

〆は、オーナーさんイチ押しの伊勢うどん!
太めの柔麺!に絡まる卵がたまりません。

賑やかな会話に包まれつつも、お店に流れる空気は穏やか。
酒や肴ももちろんのこと、杉玉さんの醸すやさしい味は、
小さなカウンターの酒処ならではと感じます。

仕事も人付き合いのアレコレも忘れたい場所でもあり、
大切なひとを連れて来る場所でもあり、
女友達のちょっとした悩みも肴に変えてあげるような、
粋なお姉さんもいるかも・・・。
東京という大きな街に住まう、
様々な人の酔いシーンが、ふっと心に浮かんできました。
ふらりと「新井薬師前」で途中下車してみるのもおすすめですよ。

和酒の店「杉玉」

東京都中野区上高田3-19-3 セブンビルB1F
電話&FAX / 03-5380-5567
Facebookページ / http://www.facebook.com/sugidama
営業日・営業時間は、facebookページblogなどでご確認ください。

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