今も昔も、旅情は呑兵衛の心をくすぐるもの。
相方と連れ立った旅も楽しいものですが、
寂しさを肴に呑む酒が、
ふと隣合わせた客の縁で酔い香りを漂わせる、
そんな話もいいものですね。
風景、街並み、人の佇まい、
さまざまなものが交わり合って、
旅の酒は旨くなっていくのでしょうね。
今回の静岡展の酒器は「東海道」の「旅」がテーマです。
白くシンプルな酒器が多い今宵堂ですが、
ふっと思い浮かべた東海道の景色は、
思い掛けないほど「濃い」色でありました。
蔦の緑に、風にたなびく馬の栗毛、闇夜の月明かり・・・。
今宵堂、夏の展示にしては珍しく、
裏切るように「濃い」色の盃を並べております。
みなさんの心に宿る旅の色、
盃の中に見つけていただけますと嬉しいです。
『茶呑み、酒呑み、東海道』は8月7日(日)まで開催中です。
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