盃中の夢
今朝、酒瓶を片手に、酒神の使いが舞い降りてきました。
ついに「酒器 今宵堂」に!
感無量であります。
お昼前から一献。
至福のひとときです。
ひとくち。さざ波のような味わい。
きっと誰も呑んだことがない、未知の旨さでした。
巷に溢れ返るプレミアの日本酒の中で、このような絶品を見つけることに、
お酒への愛をひしひしと感じます。
残念ながらもうしばらくは秘密、とのことですので、しばしお待ち下さいませ。
さて、酒神の正体は、とても素敵な仲良しご夫婦。
日本酒好きのご主人の夢を、かわいい奥様が大きく大きく膨らませている。
辛さは半分に、楽しさは倍に。
そんな言葉が浮かびました。
おいしいお酒と素朴な料理。
ごまかしのきかない真っ向勝負に挑む時、
一番頼りになるのはパートナーの助言と激励。
お二人の出会いこそが、すべての始まり。
ね、きっとそうですよね。
お二人の夢が、多くのお客様のおいしい灯となるよう
私達も力いっぱい応援させていただきます。
思えば私達も、手探りでやきもの屋を始めた時、
このような出会いがあるとは、夢にも思いませんでした。
器をつくることは、日々をつくること。
今、このことを心から実感しています。
たくさんの方と巡り合い、器を使っていただく中で、
やはり私達の器は食卓の脇役であればいいな、と思います。
みなさんのおいしい時間を心地よく漂う、そんな存在でありたい、と。
もちろん、脇役ならば名脇役を、心を込めて生み出していきたいと思っています。
そして願わくば、私達自身もそうでありたい、と願います。
みなさんの暮らしのひとときに、休日のひとときに、
今宵堂を訪れて下さる、あなたの大切な思い出の中に、
そっと漂う波でありますように。

- 2006/07/09 コメント: 2
青春のさくらんぼ
夫の第二の故郷、山形より初夏のお便りが届きました。
みなさん、さくらんぼに愛をこめて。4件。
これはもしかして、山形の風習なのでしょうか?
でも、納得です。
日本各地の名産品の中には
「これはどうしても味わって欲しい!」
と思わずにはいられない、おいしいものがあるものです。
それは、京都の和菓子であり、大阪のどて焼であり、香川のうどんであります。
そして、このさくらんぼもきっとそうなのでしょうね。
間違いなく、これほどおいしいさくらんぼは滅多に味わえません。
おやつに、食後のデザートに。
いつもさくらんぼがある幸せをかみしめています。
(写真はうちの白瓷李朝倣皿にのせてみました。)
送ってくれたのは、夫の大学時代のお友達。
肩を寄せ合うさくらんぼのように濃密な時間を共に過ごした仲間は
卒業とともに各地に散っていったのでしょう。
ひとりひとりが、堅い誓いを胸に抱いて。
しかし、十年が経った今も、こうした思いを届けてくれることに
本当に感謝です。
みなさん、ありがとうございました。
彼の思い出話を添えて、心ゆくまで堪能させていただきます。

- 2006/07/04 コメント: 4
立ちどまることの意味
七分咲きの紫陽花を抱えて、陶芸体験のお客様がやってきました。
なにはともあれ、お昼ごはん。
今日の献立は、
タコ夏サラダ
じゃがいものアリオリソース
卵とサーモンのカナッペ
鶏肉のパプリカ煮込み
先日、ソムリエに頂いたおいしい安ワインを呑みながら
一体何を作ろうか、楽しい予感に舌鼓。
「お酒でも呑みながら」という、今宵堂・陶芸体験の主旨を
またも忠実に果たしてくれました。
今回のメンバーは全員、美術と料理に心得があるということで、
私達もどんな意表をつかれるのか、楽しみにしていました。
つまり、芸術的!な作品が多いかな・・・と。
しかし、生まれてくるのは、シンプルな器ばかり。
そして、一番感心したことは、闇雲に作っていかないこと。
「これくらいの大きさの和え物鉢」
「一人、かつおのタタキ皿。」
盛りたい料理をイメージして、難しい電動ロクロも形が出るまで粘る粘る。
考えがまとまるまで、じっとタタラを見つめる。
素人とは一味違うリズムのようでした。
彼らはみんな、果てしないキャンバスに
立ち向かうように絵筆を握っていた時代があります。
ただ、あの頃と違うのは、立ち止まることの意味を知ったこと・・・でしょうか。
それはきっと、私達の器作りにも通じるように思います。
おいしい日本酒で幕を閉じた陶芸体験。
まったく装飾のない器の卵達を眺めながら、
思わず笑みがこぼれました。
また、やられましたね。

- 2006/06/28 コメント: 4
夏の夕暮れのふたり
かわいい水色の車に乗って、幼なじみが訪ねてきました。
なんと、婚約者を連れて。
20年来の付かず離れずの間柄ながら、初めて会う彼女の恋人。
しかも婚約者!
とっても奥手な彼女がはにかみながら彼を紹介してくれた時、
胸がじーんと熱くなりました。
彼女は大病院の看護婦さん。
「天職に就く」ということの素晴らしさを教えてくれる人なのです。
とてつもなく優しいということは
とてつもなく強いということ。
厳しい職場にあっても、暖かい看護に徹しているであろうことを、
20年の歴史をもって、私は確信しています。
遠方まで帰る彼とともに、その日はすぐに帰っていきました。
次の日、ワインのためにtapasをひとつ作りました。
夕暮の煮込み(うちの懐釉シノギ鉢に盛りました)
スペアリブ(牛の骨付き肉)
ゴーヤ
タマネギ
トマト
塩・胡椒
とっても簡単な煮込みです。スペアリブとタマネギを塩・胡椒で炒めて
具が隠れるまで水を入れて、煮込みます。仕上げにゴーヤとトマトをいれて更に煮込む。
野菜は時のものを。トマトはホールでもケチャップでも良し。
調味料もあなたの好み次第で。チリパウダーを入れてもおいしいです。
煮込み時間は、気分次第で最低15分からいつまでも。
体力がいる夏こそ、煮込みを食べてほしいと思います。
煮込み=時間をかけなきゃおいしくない、の法則はナシですね。
大切なのはきちんと食べること!
私は彼女との思い出をグツグツと・・・
うーん、煮込み料理は友情に似ています。
やっぱり時間をかけるとおいしいかも・・・
今宵はワインで乾杯。
せつないくらいに優しい彼女が見つけた安らぎの場所は
静かな夏の夕暮れのような人でした。

- 2006/06/21 コメント: 4
ワインビネガー賛歌
夏のイチオシ!
tapasの強い味方、ワインビネガーをおすすめします。
野菜や魚介の切れっぱしをワインビネガーと塩で和えるだけで、
ほどよい酸味の夏tapasの出来上がりです。
いつものお酢やリンゴ酢も使いやすいですが、
ちょっとおしゃれな気分になるのがこのビネガー。
それでは、tapasをひとつご紹介。
タコ夏サラダ(うちの伊羅保旋紋小皿に盛りました。)
タコのぶつ切り(生ダコがベター)
タマネギのみじん切り
三つ葉
ワインビネガー
塩
を和えるだけ。味加減はあなたにおまかせです。
またまた、愛読書「スペイン 熱い食卓」のレシピを
アレンジさせていただきました。
三つ葉を使うことで、ワインはもちろん
冷酒や焼酎の肴としてもおいしくいただけます。
友人がタコを評して
「何しても美味い。」
と言っていましたが、まったくそのとおり。
お酒の好きな恋人に
残業帰りのご主人に
毎日がんばってるあなたに
今宵もtapasでおつかれさまです。

- 2006/06/18 コメント: 10
初夏のトマト便り
高校時代の旧友より写メールが送られてきました。
「トマトにオリーブオイルにバジルペースト。
盛りすぎた!!和も伊も洋も何でも合うね。」
コメント付きで。
おいしい料理をうちの白釉ゆがみ皿にのせてくれているようです。
この器はレギュラーサイズよりふたまわり程大きいのですが、
結構使いやすいようで好評です。
ありがとう。こういう知らせは本当にうれしい。
7人家族の大所帯で、7枚のお皿がどんな風に使われているのか、
かなり興味深々ですね。
それに、彼女のお家は兼業農家、野菜もお米もスイカも作ってる
八百屋さん知らずのうらやましい人なのです。
きっとこのトマトも自家製のはず。
とれたてのトマトは夏野菜の王様ですね。
そういえば、ひと月ほど前、彼女を含む高校時代の美術部の宴がありました。
その場にこのお皿も同席したのですが、
みんな、この器に何を盛りたいか、どう感じるか、等々、
様々な意見を聞かせてくれました。
やきものに日常生活で密に接しない人達が、積極的に感想を言ってくれることは、
かなり珍しいことでした。
さすが、絵筆に青春のひとときをかけた仲間だなー、とうれしく思いました。
そうです、作り手にとって、responseこそが最高の糧になるのです。
ですから、私達はみなさんの感想を心よりお待ちしております。
あ、トマトのおすそ分けも喜んでお受けしますよ!

- 2006/06/13 コメント: 4
トルコの天才シェフ
みなさん、トルコ料理を食べたことがありますか?
そう、週末の宴は天才シェフによるfiesta deトルコだったのです。
このシェフ、トルコからやってきた現受験生。
見た目はかなりゴットファーザーなのですが、
弱冠24歳のトルコと日本のハーフです。
得意のカメラを携えて、駿足サイクロンで京都を駆け巡る
ナイトホテルマンでもあります。
ひとなつっこい笑顔と、トルコから遠く離れた日本で
常に充実した日々を送ろうとするそのバイタリティ。
本当に見習いたいと思いますね。
さて、お品書きはというと、
CACIK(ジャジュク)キュウリとヨーグルトの冷たいスープ。
IZMIR KOFTE(イズミール・キョフテ)トルコ風ハンバーグ。
IMAMBAYILDI(イマムバユルドゥ)なすの料理。(写真)
[MAM(イマム:お坊さん)がBAYILMAK(バユルマック:気絶した)
ほどおいしい!]
などなど・・・この他にもたくさんの料理を手間をかけて作ってくれました。
あの若さにして、あれだけの料理をもてなすことができること、
そのパッションにいつも感動します。
ありがとう、本当においしかったよ。
彼の料理を食べると、トルコに対する興味がふつふつと沸いてきます。
今までに食べたことの無い味、でもどこか懐かしい味。
夫いわく
「めっちゃ、ご飯がすすむ。」
ああ、おかずに対する最高の賛辞ではないですか。
私が思うに
「ワインがないと食べれない。」
なんと、tapasに対する最適のキャッチコピーではないですか。
恐るべきトルコ料理。東西文化の融合の成せる技でしょうか。
ブルーモスク、カッパドキア、アヴァロス、エーゲ海・・・。
きっとここに秘密があるはずです。
それでは、謎を解きにトルコに行ってきます!

- 2006/06/10 コメント: 9
彼女の休日
今日もまた、かわいいお客さまとの出会いがありました。
お人形のような彼女はフロントクラーク。
平日がお休みということで、お越し下さいました。
にこやかな笑顔としっかりとした口調から
彼女が素敵なホテルの顔として、活躍していることがうかがえました。
なんと、私の大学の後輩にあたるようで、昔話にも花が咲く咲く。
勉強してきた語学を活かし、国際色豊かな京都のホテルの中で
人との出会いから学ぶものを糧にしている彼女の姿を見て、
街ゆく就職活動中の学生さん達にエールを送りたくなりました。
彼らの近い未来が、彼女のようでありますように、と。
私達はやきものという仕事柄、よくスローライフを送り、
そしてそれを提唱しているように思われがちなのですが、
決してそうではありません。
私達も定休は無く、忙しい時は休めません。
そんな毎日の中で、宵の一刻、お気に入りの器で晩酌の時間を持つことを
何よりも楽しみにしています。
慌ただしい日々の中で、ふと立ち止まるひと時があってもいい。
そこに、おいしいtapasと手作りの器があればもっと楽しい。
そんな願いを込めて、ろくろをまわしているのです。
さて、今日のtapasはおやつです。
バターケーキにアイスクリームとあまおうの苺ジャムをそえて。
ジャムはGreat Motherが送って下さった素朴な絶品です。
うちの白瓷李朝倣皿にのせてみました。(photo by Masaya Sato)
そう、彼女は明日もお休みだそうです。
貴重な休日をありがとうございました。
明日も晴れるといいですね。

- 2006/06/07 コメント: 4
映画館に行こうよ
お昼ごはんから、一献。
幸せのひとときです。
今日のお客様は、美人プロダクトマーケッター。
彼女のお仕事、映画のお話を聞きながら、
すごく盛り上がった昼下がりでした。
ビジネスとしての映画の背景を、少し垣間見れた貴重な時間。
やさしい語り口の中に、強い主張を交える彼女は
正に外大女子学生、憧れの職業、映画人でした。
楽しいお話、本当にありがとうございました。
そして、思ったのです。
「映画館に行きたいな。」と。
さて、今日の献立は、
オレンジのさっぱりサラダ
オニオンコンソメスープ
牛肉とうどの醤油炒め
じゃがいものトマト煮
でした。
すべて、Great Mother(夫のお母さん)が
福岡より送って下さった野菜便を使わせていただきました。
新鮮な地の野菜は、tapasに欠かせません。
GM、いつもありがとうございます。
さて、おすすめはオレンジのさっぱりサラダ。
(写真はうちの白釉ゆがみ皿にのせてます。)
オレンジ、グリーンサラダ、オリーブオイル、黒胡椒をまぜるだけ。
おおつきちひろさんの「スペイン 熱い食卓」のレシピを
少し変えています。
ポイントはいいオリーブオイルを使うこと、ですね。

- 2006/06/04 コメント: 7
熱いアイスワイン
今日、カナディアンアイスワインをいただきました。
プレゼントして下さったのは、
若きオーナーヘアスタイリストさん。
夫婦揃ってお世話になってます。
ワインは大好きで銘柄にこだわりなく呑むのですが、
アイスワインは初めてです。
髪を切ることだけでなく、
お客さんにスタイルを作る喜びを伝えることに
熱ーい情熱をもっている人。
見た目は爽やかだけれど、
口に含むとその甘味と芳醇さに驚く、といわれるこのワインは、
正に彼のイメージです。
素敵なワインをありがとうございます。
ところで、陶器のワインカップって好きですか?
やきもの屋がいうのもなんですが、
私はワインはガラスのグラスが一番おいしいと思います。
ワインの持つそこはかとない色気は、
薄ーい口当たりで引き立つような気がするのです。
でも!このカナディアンアイスワインはうーんと冷やした
陶器のワインカップで呑んでみたい!
カナダの自然でも思い浮かべながら・・・
写真はうちの刷毛目ワインカップです。
いかがでしょう?
さて、お味の方はというと、
来週のトルコ料理パーティーまでおあずけです。

- 2006/05/31 コメント: 6



